To be a Global Teacher 〜国際バカロレア(IB)と生きる生物教師〜

グローバルな教師になるために 自分が辿ってきた奇跡、経験、これからを書いていこうと思います。

半径5メートルからの教育社会学② まとめ&感想 #11

第二部 「学校に通う」ことは当たり前か?

 
 
不登校の割合
 
"文科省が10月25日に公表した2017年度「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」によると、小・中学校の不登校児童生徒数は14万4031人に上り、1000人当たりの不登校児童生徒数は14.7人で1998年度以降最多となった。小・中いずれの学年も不登校児童生徒数は前年度を上回った。"
 
 
 
1950年台前半には、年間50日以上学校に行っていない中学生は全体の3%以上存在し、珍しいことではなかった(田植えなど、家庭での労働力のため。これは現代のアフリカの途上国にも言えること)。しかしながら、経済成長が進むにつれて、学校へ行くことが当たり前と捉えられる社会になっていった。
 
不登校者の追跡調査を行なった森田さんの研究結果によると(2003)、不登校経験者は高校・大学の進学率、中退率が高く、20歳時点で仕事に就かず学校にも通っていない割合が高いということが発表された。森田さんは、「進路形成の問題」に対してどの様な対策を講じるかは喫緊の課題であると述べている。
 
H25における日本の子供の貧困率(相対的貧困による)は約16%(30人クラスのうち5人の割合)。貧困は、それぞれの国における水準によって考えなければならない。大人が1人の家庭の貧困率は54%に対して、大人が2人の家庭の貧困率は12%である。(2012)
 
生活保護世帯の子供たちは、関心が家庭へと向くため、勉強や学校への関心が低下する傾向にある。
 
 
第一章に続き、経済的格差が「学校に通うこと」に関しても大きく影響をしているという内容であった。