【子育て中の方・教育者必読】私たちは子供に何ができるのか レビュー #19
みなさんこんにちは、YUKIです。
前々から気になってた事が、この本によって解決した気分になりました(あくまで私の仮説ですが、、)
それは、
特別支援学校で働く方のこんなつぶやきに対する疑問でした。
「特別支援学校に来る生徒の数が増えている気がする。それも、裕福な家庭が多い。」
収入に比例して学力も向上するという、この間の本のデータからだと
腑に落ちない一言でした。
遺伝的には問題ないように感じるのに、、なぜ。。
と、疑問に思っていたのですが、
こちらの本によれば、
6歳以下、特に3歳以下の時にどれだけ子供に生じるストレスを取り除き、
アタッチメント(愛着)を与えられるかが重要だそうです。
生物学的に、その時期の脳の発達は非常に重要だそうで
この時期に発達が滞ってしまうと、のちの知能(学力)や学校にネガティブな影響を起こしやすいんだそうです。
貧困の家庭に対する子供の教育の改善には
物質的、機械的な支援ではなく、
改善すべきは親子関係なんだそうです。
つまるところ、
共働きで十分に子供への愛情が注げない場合、
たとえ裕福であっても、子供の発達に悪影響が起こるのではないか、と仮説を持ちました。
(こう思うと、自分に子供が生まれた時は、育休を3歳くらいまでは取りたいなと考えてしまいます。)
では、ストレスを受けて育った子供たちを成長させる術はないのでしょうか?
そんなことはありません。
この本の後半では主に学校、そして教師ががどのように彼らに接するべきかがか示してあります。
その鍵は「自律性/autonomy」「有能性/competence」「関係性/relatedness」である
(詳しくは本書にて、一言で言えば、生徒に対する「愛」なのかなと思いました。)
数学の授業において、発展的な課題を授業内に取り入れている日本の教育を見習わなければならないというアメリカの主張もあり、興味深いと同時にこれは嬉しい発見であった。(アメリカの基礎の反復の学習スタイルは、規律の強化と同様、(特に貧困層の)生徒の帰属意識とストレスを奪っているという見解)
後半では、21世紀という時代にどのような教育をするべきかが示されています。
それは、「生徒中心の学習方法(グループワーク、ディスカッション、プレゼン)」だそうです。
アメリカでは活発に行われているイメージでしたが、それは一部の(裕福層の集まる)学校で行われているもののようです。
これらは、全てアメリカのデータに基づく結論です。
日本では解析に値するだけのデータ収集ができていない上、
そのように教育の中に真実を探す統計的実験がほとんど行われていない事が我々の問題のように思います。こちらは、「教育格差」著者の松岡先生もおっしゃっていました。
日本は、アメリカのこのようなエビデンスに基づいた政策をしてかなくてはなりませんね!!
子育て中の方、子供の非行?でお悩みの方、教育関係者の方必読です。
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